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・歯周病

img_001歯周病は歯ぐきが細菌に感染してしまい、腫れる、出血する、歯がぐらつくなどの症状が出る病気の事です。日本人の約8割が感染していると言われており、世界中で最も感染者の多い感染病と言われています。
自覚症状が少なく、自分が歯周病だと気が付いていないのも感染率の高さの理由です。歯周病は治療しないままにしておくとあごの骨まで溶け出してしまい、歯が抜けてしまうことがあります。

 

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・歯ぐきから血が出る
・口臭がする
・口の中がネバネバする
・歯ぐきが腫れている
・歯ぐきが赤色か紫色になった
・歯ぐきから膿が出る
・硬いものを噛むと痛む
・歯がグラグラする
・歯ぐきが下がった
・糖尿病にかかっている

 

治療方法

 

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歯周病を治す時一番大切なのがプラークコントロールです。
プラーク(歯に付いているネバネバした黄色っぽい汚れ)の中には色々な細菌がいて、歯周病菌も一緒に住んでいる状態です。プラークが増えすぎてしまうと歯の周りにまで付いてきて、歯ぐきを炎症させてしまいます。プラークコントロールとはプラークの増殖を抑えるための治療方法で、正しいブラッシングが必要になります。治療だけでなく予防にも効果があるので、覚えて頂ければ出来れば家庭での治療や予防が可能です。

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スケーリングは歯と歯ぐきの間などの歯磨きでは取りきれない汚れや、磨き残したプラークを取るための治療です。歯と歯ぐきの間は歯周ポケットと呼ばれていて、この部分は歯ブラシの先が入りにくく汚れが溜まりやすい場所です。
この部分の汚れを取っていくとポケットの深さを浅くする事ができ、症状の改善に繋がります。

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詰め物や被せ物が合っていない場合、そこにプラークが付きやすく歯磨きなどで取る事も難しくなります。歯周病やむし歯になりやすい方は1度チェックしてみてください。

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歯周病菌は感染病のため、体調などにも影響されます。病気や睡眠不足、ストレス、栄養不足などで抵抗力が落ちている時は歯周病にもかかりやすくなっています。十分な栄養と睡眠と適度な運動を心がけてください。
また、食事の時によく噛むようにする事も大切です。柔らかいものばかりでなくしっかり噛めるものを多く食べるようにして下さい。

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喫煙者の方は禁煙することをおすすめします。
煙草を吸っている人は吸っていない人に比べて2~7倍の確率で歯周病になるリスクが高いと言われており、歯周病の悪化にも繋がっています。
また、副流煙にも同じようなリスクがあるので、身近に喫煙者がいる方も気をつけて下さい。

歯周病と全身病

 

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これまで動脈硬化は不規則な食習慣やストレスなどの生活習慣が原因とされてきましたが、近年では歯周病などの細菌感染も、その一つとして挙げられています。歯周病の原因菌を刺激すると、動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラークができ、血液の通り道が細くなります。プラークがはがれて血の塊が動脈の中にできると、血管が詰まる恐れがあります。また、歯周病の人は、そうでない人の約2.8倍の確率で脳梗塞になりやすいと言われています。

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歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。実際に糖尿病の人はそうでない人と比較し、歯肉炎や歯周炎などの歯周病にかかっている人が多いという調査も報告されています。さらに、近年では歯周病になると糖尿病の症状が悪化するということも明らかになりました。歯周病菌は腫れた歯肉から簡単に血管に侵入し、全身にまわります。血管の中に入った細菌は体内で死滅しますが、歯周病菌の死骸が持っている毒素は残るため、体内の血糖値に悪影響を及ぼします。

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妊娠している女性が歯周病にかかっている場合、低体重児および早産の危険性が高くなるとされています。その危険率は健康な状態と比較して約7倍にも昇ると言われており、タバコやアルコールよりも高い数値となっています。
早産の場合、赤ちゃんの身体が健康時よりも非常に小さな状態で生まれてくるため、さまざまな病気にかかる危険性がありますが、歯周病は普段の生活習慣で防ぐことができるので、生まれてくる赤ちゃんのためにも確実に予防しましょう。

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歯周病が進行すると、骨粗鬆病にかかりやすいと言われています。骨の代謝に関わるホルモン・エストロゲンの分泌が少ないと、全身の骨や歯を支える骨がもろくなり、炎症を引き起こす物質が歯周ポケット内で作られるため、歯周病の進行が加速すると言われています。

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